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小説「5A73」感想(ネタバレあり&なし)

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小説「5A73」感想(ネタバレあり&なし)

小説「5A73」

地下鉄に轢かれ、男性が死亡した。その体には誰も読めない「暃」という文字が書かれていた・・・。存在しないにも拘わらず、パソコン等では表示されるJISコード「5A73」の文字。通称、幽霊文字。じつは同じ文字を体に残し死亡した人間が複数いた。それぞれの事件に関連はあるのか?この文字が持つ意味とは?ひとつの文字をめぐる、新感覚ミステリー!

文庫本裏表紙より

小説「5A73」(ネタバレなし)

★ネタバレありの感想は、この記事の一番下にあります

なんていうのか、思っていたのと違う結末でした。
最初はミステリーかと思って読み始めましたが、だんだんホラーっぽい描写が出てきてだんだん怖くなってきたりしました。

でも、こう、すっきりしたラストではありませんでした。
この幽霊文字についての考察がたくさん語られるのですが、
ものごとにこだわりのない方だと、ずっと会話で話が展開していくのでちょっと退屈かもしれません。

自殺した人が自分の体に残す「暃」の文字。
関連がないと思っていた自殺者たちのつながり・・・。

いったいどうなっているの??
その文字を体に残すことにどんな意味があるの??

そのドキドキワクワクはありましたが、
結末にちょっと、えー・・・という感じでした。個人的には。

でも、最後まで読むことで、冒頭の「前書」の意味が分かり、
フィクションなのかノンフィクションなのか曖昧になっていくその全体の構成は面白いな、と思いました。

アメトーーク!で書店員芸人のカモシダせぶんさんが絶賛していたそうです。
「暗い現実を暗いまま肯定してくれる」「全体が纏っている暗さと尖り」がいいそうなので、そういうテイストがお好きな方にとてもハマるのかな、と思いました。

トコヨ

うんちくとしては面白かったです。

小説「5A73」

作者:詠坂雄二(よみさかゆうじ)
出版社:光文社文庫
価格:900円+税(2026.3.9現在)

小説「5A73」感想(ネタバレあり)

次々に自殺者が生まれる理由・・・
結局、悪霊?怨霊?のしわざってことで、

オイッ!!

・・・って思いましたよ。
結局ホラーなんかいって。

ホラーならホラーで、
もうちょっと徹底して欲しかったなあ・・・という感じです。

その悪霊?が次々に人を自殺させていたのは、
自分のことが見える韮澤から逃げるためだった、といいますが、
なぜ逃げる?
別に韮澤は成仏させようとか実は陰陽師でしたとか、そんなんでもないのに。

しかも最後は次の体に移動するためのステップをふまずに自殺させてしまったため、
・・・どこに行った?ってスッキリしないし。

またその悪霊も、古くから土地に憑いていたモヤモヤしたモノ、だったような感じですが、
その割には警察の目を韮澤に向けるために小細工を考えた・・・みたいなこと書いてあって、
急に現代の悪い人だな、って感じだし。
(人間に乗り移ると思考も人間ぽくなる、と書いてあったけど、無理があるような)

そもそも、動機もよく分からない。

なんかいろいろ、
え?どういうこと?という疑問も残って、
ホラーとしても中途半端な感じだし、もう悪霊のせいにしている時点でミステリーでもないし、

幽霊文字を扱っていて、そこがキーになっているというモチーフは面白かったけど、
最後まで読んで「えー」となったので、
残念な小説でした。

ただ、ネタバレなし感想でも書いたように、
この作者さんの世界観がハマる人にはとてもハマるのだと思いますし、
怪異のせいだった、ということが受け入れられる方には面白いのかな、と思います。

ただ、まあ、あんまりおすすめはしないです(笑)

トコヨ

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